前向き×分析×政策で生きる

メーカー勤務、中国駐在中のアラサー男。「前向き×分析×政策」の仕事へ大きく転換させようと画策中

全人類必須の二十一世紀のメタスキル「自己認識力」

本日は、ターシャ・ユーリック著「Insight(インサイト)」を読んだ感想です。著者は「自己認識力は二十一世紀のメタスキル」であると論じています。自己理解にハマり中の私は、本書のまえがきに「自己認識とは?」という問いについに答えを出したということが書いてあったので、読まずにはいられませんでした。最近はとにかく、会った人全員に自己理解を勧めたいという思いを持ってしまうおせっかい野郎になってます。

ChatGPT作「自己理解大好き人間」

本書では、自己認識とは「内的自己認識(自分自身を理解する力)」と「外的自己認識(外から見た自分を理解する力)」の2つで構成されると言う。そして、現代はこの自己認識力が弱い人が増えていると言う。特に問題なのは、自分自身は自己認識ができていると思っている人が大半であるということである。

サンフランシスコで1000人のエンジニアを対象とした研究では、33%以上の人が自分のパフォーマンスは上位5%に入っていると考えいたという。また100万人の高校三年生を対象とした研究では、「協調性」という点で自分が平均以下であると答えた割合は2%だという。これらのように自分自身を理解できていながいゆえに、誤った選択をしたり、周りの人を不快にさせてしまう行動をとってしまう人が多いのだとという。

本書では、自己認識力を向上させるための方法を色々な角度から述べていて、お腹いっぱいになるくらいに色々な人の例とともに紹介している。

 

私の感想としては、自己理解メソッドとしてはやはり、「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」の著書 八木仁平さんのメソッドが一番だと思う。八木さんが厳選した質問に答えることで、やりたいことが見つかると同時に、自分の価値観、長所、短所が見つかり、人生に迷いが少なくなるように思う。何と言っても、八木さんはとてもポジティブな気持ちにさせてくれて、やりたいことで生きるやる気を爆上げしてくれる。


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一方、本書は「内的自己認識」と「外的自己認識」の両方が必要であると述べ、特に「外的自己認識」に重きを置いてるように思う(八木さんは内的自己認識に重きを置いている)。なので、どちらかというと管理職やリーダー向けの本といった感じで、部下や同僚からの評価をきちんと認識して、成果を上げましょうといった内容。

 

一つ、とても面白かったと同時に少し読み進めるのが怖くなった内容は、「内省」をすることが必ずしも自己認識に繋がらないということ。自分で自分の性格や行動をなぜと問うと、最もらしい答えに飛びついてしまい、誤った自己認識になることが多いという。八木さんも言っているように、自己理解は心に従ってやるもので、頭で考えすぎるのはよくないのだと改めて感じました。